Satcat LEOPについて
Satcat LEOPは、打ち上げおよび初期運用フェーズ(LEOP)において体系的なサポートを行い、衛星の放出から運用開始までの間、オペレーターが衛星の追跡と状況把握を行えるよう支援します。また、このサービスは、打ち上げ後数日間における追跡の誤りや衛星を見失うリスクを低減し、衛星をカタログへ登録するサポートも行います。
LEOPサポートが必要な理由
LEOPの期間は、利用可能なデータが限られ、運用上のリスクが高まる上に、時間的制約もある、運用にはとても厳しい期間です。打ち上げ直後に得られる初期データは、72時間以内に劣化していく上に、この時点ではテレメトリーのパイプラインがまだ完全に稼働していない場合もあります。また、適切に衛星追跡を行える体制が整っていないと、初期運用フェーズへ移るタイミングが遅れたり、恒久的に衛星を失うリスクに直面することになります。LEOPサポートを利用することで、このようなリスクを抑えることができる他、正確なデータを用いて、LEOP期間中の衛星の運用をより安全に行うことができます。
オペレーターが初期の展開データにだけ頼ってしまうと、しっかりした衛星追跡の体制がない場合、その衛星を見失ってしまう恐れがあります。
Satcat LEOPが提供するもの
Satcat LEOPは、以下の方法で打ち上げ初期における衛星の軌道を把握できるようにします:
- 宇宙天気による影響も取り込んだ、初期段階における衛星の正確な状態データの提供
- オペレーターから提供された軌道暦の取り込みとカタログ化
- テレメトリに基づく軌道決定のサポート(LEOP Proユーザーのみ)
- 外部追跡とNEI対応の調整(LEOP Pro + Trackingユーザーのみ)
サービスは基本的に打ち上げ後30日間をカバーしておりますが、必要に応じてサービス期間を延長することも可能です。
サービスプラン
Satcat LEOPには3つのプランがあります:
- LEOP Essentials: 放出データの可視化と基本的な軌道暦のサポート
- LEOP Pro: テレメトリの取り込みと継続的に軌道決定を行うプロダクトの利用*(推奨)*
- LEOP Pro + Tracking: 外部による追跡サービスとNEIの調整機能も加わったプラン
各サービスプランは、LEOPで求められる一般的な衛星追跡のレベルを満たしています。ほとんどのミッションでは、LEOP Proが最適なプランです。
利用開始にあたって
Satcat LEOPの設定手順と、サービスの利用において必要なデータの種類については、Satcat LEOPの設定ガイドを参照してください。