メインコンテンツまでスキップ

RSO Directory

RSO Directory(RSOディレクトリ)は、地球周回軌道上の常駐宇宙物体(RSO)の詳細をリスト化したもので、一般のユーザーにも公開されています。このディレクトリは、登録情報、推定軌道要素、運用ミッションの内容を組み合わせたもので、物体の識別や状況認識、カタログ探索を支援します。運用目的の利用には適していませんが、軌道解析、リスク評価、そして一般の方が状況把握を行う際に役立つ情報を提供します。


物体メタデータ

各RSOのページには、宇宙物体の識別情報と状態を整理した概要が表示されます:

  • 公式衛星名
  • 国際衛星識別符号 (COSPAR ID)
  • 衛星カタログ番号 (NORAD ID)
  • 運用者/所有者および登録国
  • 推定軌道区分(LEOやGEOなど)
  • ミッションステータス:運用中、非運用、または軌道離脱
  • 衛星の機能:ミッションの分類

利用可能な場合、追加情報として宇宙機の質量、寸法、プラットフォームバス、打ち上げ地点とロケット、規制関連の申請書類などの追加属性も表示されます。フィルタリング、比較、物体の検証の際に役立つ情報です。


軌道パラメータ

RSOディレクトリでは、以下のような、2行軌道要素形式(TLE)に基づいた最新の推定軌道の推移も確認できます。

  • TLEの元期(基準時刻)
  • 長半径傾斜角離心率
  • 昇交点赤経(RAAN)近地点引数平均近点角
  • 平均運動 [周回/日] およびエポック時の周回数

RSOディレクトリで表示される軌道の推定値は、全て公開されているTLEに基づいており、ある時点での精度の粗い推定値であることに留意する必要があります。近地点高度と遠地点高度はTLEから算出され、リアルタイムの軌道プロットや地上軌跡の予測と共に表示されます。これらの値は、物体の運動や、軌道の高度帯、接近評価における関連性を理解するための基準値として活用できます。


カタログの洞察

Satcatは、TLEデータを使用して毎日カタログ同士の照合を行い、隠れた接近事象を特定したり、軌道上のリスクを広範囲に分析して評価しています。照合して特定された接近事象はTLE Conjunctionタブから、軌道リスクの評価についてはウォッチリストで確認できます。

RSOディレクトリでは、カタログに登録されているRSOを衛星の名前や衛星カタログ番号を入力して検索できたり、特定の識別子や軌道区分、ミッション状態に絞り込んで検索することができます。さらに、各軌道上のRSOの分布を確認したり、高度の推移を観察することができる他、興味のあるRSOにフラグを立てたりすることもできます。 マヌーバ計画や接近警報は公開情報には含まれませんが、各RSOのプロファイルには、現在の活動分類や、最新のTLEから算出された運動指標を掲載しているので、基本的な軌道状況を把握するのに便利です。


データソースと可視性

RSOディレクトリで表示されるすべてのコアメタデータは一般に公開されているもので、データの内容は以下から引用しています:

  • Space-Track、DISCOS、および18 SDS
  • EUSSTの追跡フィード
  • Kayhan Spaceによる追跡データ
  • 一般利用が可能なオペレーターのデータ

データソースは毎日更新されます。なお、以上のデータはRSOのリアルタイムでの位置を反映するものではありません。


## オペレーターのアクセスと申請

Satcat Operationsを使用する衛星の所有者/オペレーターは、次のことができます。

  • 保有する衛星の説明やメタデータの更新
  • 連絡先や協調機能の公開範囲の管理
  • 接近事象への対応の際のワークフローや衝突回避共有ツールへのアクセス
備考

運用データ、接近警報、イベント管理、マヌーバ計画は、Kayhan Spaceによって認証済みのアカウントを通じてSatcat Operationsへアクセスした場合のみ利用可能です。